『ここに面白いキャンバスがある』
~代谷松男氏との出会い~
医療法人社団長谷川病院創立30周年を記念し、越中だいもん凧まつりに向けて孫達のために作りはじめた和紙張りたてのいぐり凧を初めて目にした代谷松男先生が『オ!ここに面白いキャンバスがある。是非これに絵を描きたいナ!子供達も一緒に絵付けをしよう!』この一声があがってから間もなくインパクトのある竜の描かれたいぐり凧ができあがりました。
凧まつり当日、この竜のいぐり凧の揚がる姿をみた先生から『出来れば来年はもっと大きい凧に、動きのある風神か雷神の絵を描いて会場の反応を観たいものだネ!』とのご提案がありました。先生のこの一言が、風神会の中心 長谷川眞常の心の中に大量の油を注ぎ込む結果となりました。
「折角作るのだったら同じ大きさの凧を2枚作り『平成の風神・雷神の図』と題し、一双の凧として左右同時に、バランスよく、轟音を響かせながら越中大門の空高く揚げてみよう」と言った、隠岐の凧師たちが考えた事もない、かなり大胆な構想が浮かび、4畳半という大型で、且つ双似型のいぐり凧作りが始まりました。
時と人と
若手の先生が増え、診察面が今までに無く充実し、長谷川眞常の心と体に少なからぬゆとりを作っていただいた事。さらに、長谷川眞常の凧作りに興味を持ち、足しげく当時の凧工房へ歩を運び、製作・調整にいたるまで手伝ってくれた2名の助っ人の存在も、神様からのチャンスでした。
凧工房の事
4畳半の大きさの凧を作るためにはそれだけの広い作業場が必要となります。今回はたまたまスケルトン状態で空いていた泉ビルを凧工房に変身させましたが、高さを計ってから凧の設計図を起こしたわけではありません。しかし、いざ組み立てた凧を立て掛けて見て初めてギリギリぴったりの大きさだったのに気付き唯ただ神に感謝しました。
『気分良く描けた。とても楽しかった。』
これが、迫力一杯の風神・雷神の絵を描き終わった代谷松男先生の最初の言葉でした。